ひさしぶりに絵本の紹介です。
夫がふと図書館でかりてきた本です。
高価な図鑑も含めていろんな本を自分から欲しがるようになったので、最近、夫に図書館通いをしてもらっています。職場の近くに図書館があるので、お昼休みに。本は重いので助かっています!!
大阪市内の図書館の本は他の図書館の蔵書でも取り寄せてもらえるのですが、息子が読みたい本は常に借りられていて、予約をしないと借りられません。
予約するとき、いつも図書館でよく借りられている本のランキングの上位の絵本もチェックして、かりてきてくれるので、今回も、ランキングが上位だったからこの本を借りてきたの?と聞くと、そうはなく、
ただ、返却されたばかりの本の棚においてあったもので、なんとなく気になってと。
偶然に出会った本ですが、読んでみて、びっくり。息子は新しい世界に夢中。多様な世界を描いています。
世の中には富める人も貧しい人もいて、権力を持つ人・持たない人がいて、みんな身体の形状が違っていて、文化や風習が違っていて、それがいいと。
金子みずずの『わたしと小鳥と鈴と』「みんなちがって、みんないい」という詩は有名ですが、それとは違う、もっと深く突っ込んで、本当にいろんな意味で違っていて、言ってしまえば、良いも悪いも辛いも楽しいも全部ひっくるめて、いろいろあっていいと。
大人である私は…なんと言っていいのか、そこまで言い切れない気持ちがあり、複雑な気持ちになりました。この年齢の子(5歳です)にこれは刺激が強いんじゃないのかな?消化し切れるんだろうか?と。
最初は一通り読み聞かせをしてあげたのですが、そのあとは、読んであげようか?と言っても、「いい」と断って、ひとりでずっと何度も何度も自分のペースで読んでいました。何かが心に響いたようなんですが、何をどう感じて思っているのか、一切、口に出さない。たぶん、息子も自分の中でもすぐに、どうこう発言できない複雑な気持ちがあったのでしょう。
気に入ったなら、本の返却を延長してもらおうか?というと、それはいい。カラスのパン屋さんシリーズがいい。それを借りてきて欲しいと言います。
カラスのパン屋さんシリーズは幼稚園にもあるし、何度も読んだことがあるのですが、なぜかお気に入りらしく、こちらも一人でも読みますが、何度も何度も繰り返し、ママに読んで欲しいと言ってきます。
年齢的には、こちらの方が(『からすのパンやさん』は3・4歳から、『せかいのひとびと』は小学生向きと書かれています)あっているし、純粋に楽しめるようです。
『せかいのひとびと』を返却して、しばらくしてから、急に「フランスとインドに飛行機に乗って行ってみたい」と言い出しました。
なんでフランスと、インド??と思いつつ、
理由を聞くと
「どんな言葉を話して、どんな文字を使っているのか、実際に見てみたい」との返事がかえってきました。
『せかいのひとびと』に書かれていたように、英語以外の言葉を、実際に世界で使われているのを見てみたいのだそう。今のところ、文字に一番興味を持っているようです。
テレビのニュースや番組で世界のことは少し見ています。海外の小さな村で暮らす日本人の生活を追う番組や、ハングル語講座、フランス語講座を見たこともあります。
小さい頃から世界地図が壁に貼ってあるし、ドラえもんの世界地図絵本もあったけど、
今までは、遠い世界のお話のように感じていたのかな。
『せかいのひとびと』は
【実際に、どうなのか、世界を自分の目で見てみたい】
その気持ちを引き出させてくれた、絵本。
世界に目を向けさせたい方に、おすすめの絵本です。