小1の子どもが、夏休みに能楽体験をしました。
目次
能は狂言と違うけど…
能体験のチラシを見て、夫が子どもに能体験をさせたいと言い出しました。
「能って、小さな子どもにはちょっとわかりにくいんじゃない?」と言うと、
「NHK教育テレビ『にほんごであそぼ』で野村萬斎さんがやっているじゃないか。楽しそう。」と言う。
「あれは狂言!喜劇みたいなもので、能とは別物。能を楽しくしたようなものだから、楽しそうだけど、能はちょっとハードル高いよ。子どもに行きたいかどうか確認してからにしよう」と、スマホで動画を探し、能を見せてみると…えらく暗くて重々しい。
大人だと見入ってしまう気迫があったけれど、子どもはどうかな?と思いつつ、「これが能というの。この体験教室行ってみたい?」と聞くと、なぜか目を輝かせて「行きたい!!行く!」と言う。そうか、そんなに言うなら連れて行くけど、お行儀は大丈夫かな…と思いつつ、連れて行くことにしました。
能とは、能楽堂とは、どんなものか?体験申込
申し込みをした能楽堂体験は、能を鑑賞するというものではなく、能とはどんなものか?という体験学習。
何日も体験日があり、それぞれ違う体験ができます。全日参加するのが望ましいけれど、参加可能な日だけで良いとのことでした。
能面の解説の日や、楽器の解説の日など、参加できない日が多数ありましたが、参加できる日だけ、参加させていただきました。
能楽堂の入り口 にて
能楽堂へ入るのは、息子だけでなく、私も初めて。
都会のビルの間にこじんまりあり、よーく見ると…登録有形文化財!!
古典芸能はお行儀に厳しそうな気がして、親の方がかたまっていると、息子がいきなりガラッとあける!
優しそうな女性が対応してくださって、ホッとしました。小学生対象の体験教室なので、何もかも大目にみてくださっているようでした。
衣装の解説の日
保護者は2階へ案内されます。2階に上がると、屋根が目の前!
こじんまりとした雰囲気の外観からは想像できない、立派な能舞台の世界が広がっていました。
下の畳には子どもたちがお勉強する机が並んでいます。2階の鑑賞席から子どもたちの様子を見ながら、先生の解説を聞いていましたが、親の方だって知らなことばかり。勉強になりました。
右端の衣装は女の人の役柄が着る着物で80歳くらいの衣装とのこと。つまりふる~いもの。昔の日本人は背が低かったから、短いんだそう。
右から2番目は既婚女性の役が着る着物。右から3番目は未婚女性が着る着物。
左の2つは男性のもので、男性の着物は裾が床にまでつかなくてよいので、短いとのこと。
左から2番目は鬼の雷様の衣装。左端は翁(神様?)の衣装。
どんどん話はすすみ、模様の話にまで行きましたが、保護者の見学席からは遠すぎて良く見えませんでした。
子どもたちは足袋を履いて舞台に上がり、間近で衣装を見ることができます。
気に入った模様を書き写す課題をしていました。
小道具の解説の日
この日は舞台に上がらず、各自の席から見て、気に入った小道具を書き写すというものでした。
能の初心者なので、私も見学して勉強したかったのですが、
この日は用事があったので、最後の方か見ることができず、あまり解説が聞けなかったので残念です。
能を謡い舞う体験の日
最終日はいよいよ歌を謡い、能を舞う体験です。
参加できなかった楽器体験の日に、ある程度、歌のことは説明されていたのか、ハイスピードで歌のお勉強がすすみます。
歌い方の指示入りの用紙をいただき、歌の練習。
歌詞は「老松の謡」として、下の小学校のホームページに載っていました。
用紙を見て練習する時間はあっという間に終わり、用紙なしで舞台へ。
うろ覚えの歌を歌いながら、動きの練習です。
バタバタと練習して、本番。
扇の使い方すらモタモタする子どもたち。
なんとか先生のあとについて動き、ふー。
最後に、自分が一番上手に出来た思う人だけもう一度舞うことになり、手をあげて出てきた子は女の子ばかりでした!
女の子の方が度胸あるのかな。
子どもの感想
最後に感想を聞いてみたら、「全日参加したかった!!お面が見たかった!!」とのこと。「来年は、お面の回だけでいいから参加したい」そうです。
そりゃそうですよね。
能といったら、能面!!それを見ずして、能が語れますか。
動画や写真でない本物の能面を、来年こそは、間近で見られるように、また申し込みしてあげたいです。