大阪は、緊急事態宣言が延長されていますが、臨時休校中の登校が始まっています。そこで今回は、登校させるにあたって保護者として考えたことを書いておきます!
子どもたちは「いのち守るマナー」が難しい
近所の公園を通りかかると、マスクを地面に落としてお兄ちゃんに怒られている弟君がいたり、滑り台の上と下に頭を寄せ合いかたまってゲームをしていたりしている様子が見られます。子どもたちだけになると感染予防策がとれる状況ではなくなるようです。
以前、こんな広告を新聞各社が出されましたが、
この「いのち守るマナー」の項目のうち、子どもは特に「距離を保つ」「マスクをする・咳やくしゃみをする時は袖で覆う」「自分の顔(口や鼻、目など)を触らない」が難しいように見えます。
また、家庭によってそういったことに対しての温度差があり、「そんなに神経質にならなくても」というタイプの家庭もあります。そういったタイプの方と、大人はうまく距離を保てても、子どもは難しいです。
教育評論家の尾木ママもこんなことを言っています。
「多くの映像が子どもたち、密ですね」とニュース映像を注視。「もともと学校は『三密の極み』。学校とはそういうもの。子どもたちは『三密』をしないなんて、まず無理ですね。久しぶりに会えば、抱き合う、ハイタッチする」と、子供特有の難しさを語った。
続けて「先生方にしっかり対策とれーと言うのは、相当大変です。先生から『集まるな』『距離開けろ』『何回言わせるのか!』なんて先生は怒ってばかり、怒鳴られっぱなしという風景は嫌ですね」と学校側の苦労も思いやり、「どうか批判するだけでなく、具体的な方法などアドバイスやサポートあるといいなぁと思います。なんとか子どもたちの自立的力を信じて、子どもたちの工夫、子どもたちの決定で、解決に前進出来れば最高ですね」と前向きに語った。
(尾木ママ、学校再開に複雑「子供に『三密』しないなんてまず無理」先生の苦労も思いやる : スポーツ報知 2020年5月8日 19時5分 配信分より引用)
そもそも先生方は、学校にいる間、休み時間なども子ども同士に距離を取る指導をされるのでしょうか。
具体的な学校の対策を知りたい
学校から、臨時休校中の登校日に関する案内メールが届きましたが、感染に対する具体的な対策は書かれていませんでした。(登校から下校までマスクを着用させるよう指示はありました。)
指定された登校日が11日の初日だった人たちの報道を見ると、しっかり対策が取られているようです。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長を受け、5月末までの休校が決まった大阪府内の公立小中学校の一部で11日、臨時登校が始まった。大阪市西区の市立九条東小(御栗一智校長)では4、5年生の計約40人が分散登校し、久しぶりに児童の元気な声が響いた。
(中略)
同小では毎朝、児童に体温を測らせ、先生が玄関で体調を確認。教室に入る際は手の消毒を徹底する。教室の机の間は1メートル以上離し、窓を開けて常に換気する。
(「おはよう」児童の元気な声響く 大阪の公立小中学校一部で分散登校開始 - 毎日新聞 2020年5月11日 10時49分 配信分より引用)
この小学校は机の距離を保つ、消毒する、換気するなどがされているようでした。
そういった対策をするのは常識だから書いていないのか、小学校ごとに対応は異なるのか。疑問が残ります。
子どもたちはひとたび学校に入ると学校の先生の指示に従わざるを得ない状況になります。大人のように自分で判断して拒否することは難しいです。
子どもを送り出す以上は、どういう状況で迎え入れてもらえるのか知りたいのが保護者としての本音です。
「学校で集団感染は起きていないから大丈夫だ」と主張される方もいます。
しかし、子どもは発症しにくく、これまで感染がわかっていなかっただけかもしれません。また、最近は親から子供へ感染する「家庭内クラスター」が発生していると聞きます。我が家も夫は電車通勤を続けていますし、発症していないだけで、家族全員感染している可能性だってあります。
過去はそういった事例はなくとも、今後知らずに登校して、リスクが高い持病がある子ども、高齢者と同居している子どもに移してしまうことも考えられます。
今だわかっていない部分が多いウィルス
子どもに関連して、次のような報道もあります。
ヨーロッパ各国では全身の血管に炎症が起こる「川崎病」に似た症状のある子どもがこのところ相次いで確認されていて、中には新型コロナウイルスに感染している例も報告されています。ヨーロッパ各国はこうした症状と新型コロナウイルスとの関連について、専門家による調査を始めました。
(欧州で川崎病に似た症状の子ども 新型コロナとの関連調査 | NHKニュース 2020年4月30日 12時24分 配信分より引用)
新型コロナウイルスの感染拡大がアメリカで最も深刻な東部ニューヨーク州のクオモ知事は、感染した子どもの間で全身の血管に炎症が起きる「川崎病」に似た症状が相次いで確認されていることに懸念を示し、新型コロナウイルスとの関連を調べる必要性を強調しました。
ニューヨーク州のクオモ知事は9日の記者会見で、感染した子どもや抗体検査で過去に感染していたことがわかった子ども合わせて73人で「川崎病」に似た症状が確認され、これまでに3人が死亡したと明らかにしました。
(中略)
また血管の炎症は、子どもたちが受診した当初は見られず、しばらくしてから出た症状だとしたうえで、クオモ知事は「子どもは新型コロナウイルスで重症化しにくいと考えられてきたが、そうとも言えない」と述べ、警戒を強めるべきだという考えを示しました。
(NY州 新型コロナウイルス感染の子どもに「川崎病」似た症状 | NHKニュース 2020年5月10日 6時37分 より引用)
子供は重症化しにくいと言われていますが、まだわかっていない部分が多いのも事実です。
暗いニュースを聞くのも気持ちが下がりますが、すべての情報をシャットアウトするのではなく、必要な情報はしっかり受け取り冷静に受け止め、分かった上で判断したいものです。
現在の感染者状況
「大阪モデル」の要請解除基準、4日連続達成。感染者1人です!(2020/5/11)
太陽の塔と通天閣は黄色に点灯しました。
「なんのこっちゃ?」と思われた方は、下記の内容をご確認ください。
要請解除へ向けた基準は、〈1〉感染経路が不明な新規感染者数が10人未満(直近7日間の平均)〈2〉PCR検査件数に対する感染者数の割合を示す「陽性率」が7%未満(同)〈3〉重症患者の病床使用率が60%未満――の3条件が7日連続で満たされること。
(中略)
府はホームページで達成状況を公表するほか、11日からは万博記念公園の太陽の塔(大阪府吹田市)と通天閣(大阪市浪速区)を状況に応じてライトアップすることも決めた。
(中略)
3条件を満たした日は「黄」、達成しなかった日は「赤」とする。7日連続で達成し、基準に達した翌日からは「緑」に変え、要請が解除されている間は緑で照らす。府は、感染経路不明者数(直近1週間の平均)を前の週と比較し、増加率が1以上になるなどした場合に、再び休業や外出要請を行う方針を示している。ライトアップの色は、増加率が1以上となり、〈1〉と〈2〉も満たさなかった場合は緑から赤へ、それ以外は黄色に戻す。
(赤・黄・緑…「大阪モデル」達成度、太陽の塔のライトアップ色で表示 : 国内 : ニュース : 読売新聞オンライン 2020/05/09 07:52 配信分より引用)
今の状況は少し後に反映されるので、GW前より人出が増えているこの状況を考えると、緑が点灯する可能性は低く感じますが、明るいニュースです。
※その後、緑色のライトが点灯され<2020/5/16、0時>に休業要請解除されました。(2020/5/16追記)
登校することに決定
また再度、感染の波がくるのが予想される
電車通勤の夫によると、GW前よりかなり人出が増えているそうです。このことから、また感染の波がくるのはかなり予想できます。
先ほど書いたように、まだコロナ関連か不明のよくわからない病気が海外の子どもたちにおきていすが、いずれ日本でもそういった事例が見られるかもしれません。
そうなると、再度、臨時休校になる可能性は高いです。この機会の登校を逃すと、長く学校から離れてしまうことになるかもしれません。
臨時休校期間に入る前の状況より今の方が良い
GW前より人が増えていますが、多くのお店が閉まったままなので、休校直前の3月よりまだ人が少ないです。学校側も、3月よりは考えて工夫されているでしょうし、人々の意識も当時より高まっています。
本人の意思
前の記事で、登校させようと思っていたけれど、夫が子ども自身に登校するかどうか決めさせようとして、子どもは「そんなこと言われてもわからない」と言っていたことを書きました。
その後、いつの間にか夫と息子の間で登校する話になっていたので、夫に確認してみたら、「緊急事態宣言が出ているのに登校はおかしいと思うけれど、本人は行きたそうだし、別に反対はしない」ということでした。
登下校は保護者が付きそうように指示が出ているので、初日は夫が連れて行くそうです。
上の「テレビ番組…」記事に、たらよこ(id:tayorako)さんからこんなブックマークコメントを頂いていました。
「テレビのサブチャンネルで!大阪スゴイです~✨息子さん、しっかりしているからうっすらとでも、こうしたいがあるような気もします。男の子は特に、母の心に敏感かも。わたしはよくダダ漏れしていた気がします!笑」
コメントのように、子どもは母親の心に敏感で、行かせたい気持ちが子ども移ったのかもしれません💦
学校生活に慣れるため、とりあえず気楽に
5月の登校日に授業はなく、必ず出席する必要はありません。
しかし、6月からはこれまで通り学校があります。
長い間、学校も習い事もない状況なので、とりあえず「登校する」ということだけでも慣れておく方が負担が少ないはずです。
子どもの気持ちは母親の気持ちが反映されると気付き、再度この記事を書きながら考えてみましたが、やはり行かせたいと思えました。
今のところはすべての登校日出席するつもりですが、その後の登校日はその都度、家族で相談するつもりです。
いろんな情報はしっかりキャッチして、その時その時の状況で柔軟に、気楽に対応していったらいいかなと思っています。
その後、登校した日のことを次に記事に書いています。
次の記事には、緊急事態宣言が解除された後、直ちに「通常授業」に戻るのではなく、「子供たちの健康と安全を第一に考え」オンライン授業などITCを活用しながら「分散登校」を続ける地域のことを書いています。 「登校日」を「自主登校日」と表現されているのも画期的です。よろしければご覧ください。
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