今回は中学受験に向けて取り組んでおくと良い教材のひとつを紹介します。
購入時期はいつがいい?
入塾前がいいと言われている
息子が小4の後半になってから、中学受験塾に入塾する前(低学年)に取り組んでおくと良いと見聞きしたことのあった『中学入試 計算名人免許皆伝』を導入しました。
すでに塾テキストで学習済みの内容もあり、導入時期としてはギリギリ感がありましたが、取り組んで良かったです。
高学年の計算・筆算大嫌い!でも算数大好き!さんにも
取り組む時期としては遅いのになぜ今頃あえて取り組んだのかと思いませんか。
息子はもともと計算が嫌いで…筆算を嫌がり暗算をしたがるんですが不正確。しぶしぶ筆算をしてもたまにミスが発生します(転記ミスなど…)。
かといって「計算もできないなら先にすすめない。まず計算という基礎を固めてから」なんて言ってひたすら筆算練習を強制していたら、算数嫌いになってしまいます。息子はもともと『算数オリンピック』などの算数の応用問題を考えるのは好きなんです。次の記事の天才さんとは違う次元の話ですが、そういう性質を持っているんだと感じていました。
だから、丁寧にミスなく筆算させることはあきらめ、子どもにあった他の方策…作戦をと考え、楽に暗算する方法を知り、確実に暗算ができるようになると、筆算が不要で時短になりミスが減るなぁと思っていた時に次の本に出会い、
良かったので他の暗算・楽計算本も…という気分になり、次々と購入しました。
先に紹介した次の本を購入した時期に『中学入試 計算名人免許皆伝』も購入。
購入した他の本と重複する部分もありましたが、『中学入試 計算名人免許皆伝』にしかない部分もあり、小4後半でも導入して良かったです。
『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』は、やさしく楽にという印象。『小学生のためのバク速!計算教室』は、お笑いや漫画が好きな子向け。『中学入試 計算名人免許皆伝』は「ちょっと計算の工夫をするとこんなに簡単に解ける!綺麗な数字が出る!」ということが純粋に面白いと感じる子ども向けかもしれません。
評判はいい?悪い?
先の2冊とは違い、『中学入試 計算名人免許皆伝』は新刊ではなく、ずいぶん前からあったのに長く取り組まなかったのは、あまり良くない評価を聞いていたからです。
①練習問題がないから(例題しかない)身につかない。
②計算道場のオジサンキャラを子どもが気に入らなかった。(子どもによってはノリノリで最後まで読むそうですが)
③単語カードが使い勝手が悪くて使えない。
そういう悪い評判を承知の上で購入してみて、ああ、なるほど…と思いました。
確かにそうですが、多くの計算の工夫・暗算系の本が消えていっている中、長く販売され続けているのにはやっぱり理由があるんです。
特に私立中高一貫の難関校受験を考えているお子さんなら、やっておいた方がいい。覚えたり暗算してしまえば、計算時間が短縮され、難問の解き方を考える時間が確保できるからです。
この本の問題点とそれを解消する工夫
道場オジサンキャラ対策は?
道場オジサンキャラクターは低学年の男の子にはウケるかもしれませんが、ある程度の年齢の子どもには…。
最初、うちの息子も表紙を見て「やってみたい!」とは言い出さなかったのですが、先に購入した2冊の本と同じ算数暗算系の本だと説明したら、「いる」と言ってくれたので購入しました。
表紙をとれば問題ないと思われるかもしれませんが、残念ながら表紙をとっても道場オジサンは出てきます。
中の文章も「~じゃ」「ガハハハ」という表現をする道場オジサンの語り一色。ちょっと引いてしまう感じなんですが、「なんかこのオジサン、ガハハ言ってるね~しょうがないね~。入塾前に取り組むことが多いそうだから、小さい子も読めるようにしているんだね~」と言いつつ、キミはもうお兄さんなんだから気にするなという雰囲気を出すと素直に読み始めました。
例題ごとに練習問題が載っていない!どうする?
読み始めると黙々と一気に最後まで読んで「全部習得したぞ!」という気分になっていたので、本の最後にある練習問題のコピーを渡すと「読んだ後すぐ急に言われてもできない」と拒否。口コミ通り、例題ごとに練習問題があるわけではないから身についておらず、できないようでした。
「そうだよね~」と、いったんあきらめた後、例題を練習問題代わりにすることを思いつき、コピーをして問題部分と解説部分を切り取って透明のシート(クリアーフォルダー)に入れました。
ざくっと裏表になるように。表が問題で裏が解説。
1ページ1問、解説1ぺージとなっているわけでもないので、解説部分が次のページに渡っている場合もあります。そんな時は、そのまま2枚ともサッと裏側に。
テープで固定しているわけではないので下にずれ込み一部見えなくなることもありますが、ズレていることに気付いてシートを開けてずらして読むので問題なし!(我が家的には)
一般的によく作られる難問ノートのように
ノートに貼っていくことも考えましたが、こんな問題に時間をかけていられないし、すぐに破棄する予定なのでもったいない!もともとシートなら大量にあるので、ザクザク処理していきました。
食卓の空いている椅子に置いておき一枚ずつサッとだし、「これ、わかる?」とクイズカードのように出して練習してみました。得意顔になり、夫がいる時は夫に説明し出したりして、我が家は遊び半分で練習できて良かったです。
リング穴なし暗記カードはどうする?
暗記カードが使えないという評判も、購入後すぐに理解できました。この本の暗記カードはあくまで「おまけ」のようで、他の次のような暗記カードメインの本と違って
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(この本、ずいぶん前に購入しました!色が違うリングまでついていてとっても便利でした)
ミシン目が入っていないんです。でも、ハサミで切ればいいじゃないかと思いますよね。私もそう思って線にそってソーッと切って行った後、気付いたんです。穴がないことに!
そこで、次の記事に書いたひとつ穴あけパンチを購入。
地道に子どもが勉強をしている横で穴をあけ続け、次のようなものを作りました。
本の最初の方のカードの内容と重なる部分はクリアファイルに入れずにカードにくっつけてしまって一緒に読んでもらおう作戦です。一応、邪魔かなと息子に確認したら、つけておいてくれた方がいいというので実行しました!邪魔だと感じる方はカードだけでいいと思います。
カードにイラストや語呂合わせ的なものがありますが、それは無視してよいと本の方に書いてありましたし、実際にあまり気にせず使っています。
やる気がなく、ダラッとしている時を狙ってランダムにカードを開いて問題を出し、すぐに答えて正解!となると本人は気分がよくなりノリノリになることも。たまに、その逆もあるので気をつけないとですが…。
それから、カードはおまけみたいなものなので量も少ないです。上の写真に載っている3リング分くらい。あまり期待して購入するとガッカリするかもしれません。
だいたいどんな内容が載っているのか?
本の構成と内容
道場で計算名人の免許を皆伝する(!?)形式となっていて、「入門」~「免許状」までの次のような項目になっています。
●入門(前書きのようなもの)
●初伝(入塾前の暗記事項)
●中伝(塾で習う計算の工夫)
●奥伝(検算の仕方・互除法・平方差の公式を利用して大きな桁の掛け算を暗算)
●心得(ミスをなくすワザ・間違い分析用記録シート)
●乱取稽古(全国の難関校入試問題10問×4回)
●術の理(「~じゃ」を使わない普通の詳しい解説)
●免許状(子どもの名前を書いて渡す賞状)
初伝で覚える内容はだいたい次の通り。
●二桁×二桁
●約数
●平方数
●三角数
●累乗
●最小公倍数
●素数
●分数と小数の変換
載っていないけれど暗記・習得が必須とされるもの
ついでに『中学入試 計算名人免許皆伝』に載っていないけれど、一般的によく覚えておいたり、身につけておいた方が良いものもあげておきます。
●立方数(3×3×3など)
●円周率3.14の計算の答え(3×3.14など)
●時速⇔秒速の変換
●倍数判定法
他にもあったかもしれません。ネット検索してもパラパラ出てきますが、次の本の学習部分にもたくさん載っていました。
この『下克上算数』も手書き風で見た目はあまりよくありませんが、長く販売され続け、人気を保っているようです。やはり大事なのは見た目より中身!
暗記や習得が必須とされるものを知らずに勉強をすすめても、大量の問題をこなしていくうちに自然に覚えていく子もいますし(こなした問題数は少ないですがうちの子もある程度自然に覚えていました!)、必ずしも必要ではありませんが、『中学入試 計算名人免許皆伝』と『下克上算数』は、受験算数の基礎を底上げしたい方におすすめです。(※『中学入試 計算名人免許皆伝』は低学年からがおすすですが、『下克上算数』は、問題に対する解答・解説部分が既習済み前提で書かれているので、ある程度受験勉強が進んでからがおすすめです)
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