メロさん (id:melody9)から演習ノートについてのリクエストをいただいたので、ついでに間違い直しノートや難問ノートについても書いてみます。
今回、紹介する演習ノート・間違い直しノート・難問ノートは中学受験を検討されている保護者がよく作られるものです。しかし、そうでない方もノートづくりの参考になるかもしれません。
【演習ノート】の作り方
テキストの問題を解きやすくすることが目的!
図や式、筆算を大きく書くことができるスペースを作る
私が小学生(小3)の息子のために作った演習ノートというのは、次のようなものです。ただ、塾の冬期講習のテキストの問題をコピーして、開いたノートの左側ページにバーンと貼っただけのものです。
右側に問題番号を書き、式や図、筆算や答えを書き込みます。
たくさん書く必要があるなと思う文章問題は、左側を1問だけにして貼ります。基本的に図や式、筆算を大きく書くことができるように大きめにスペースをとっています。(息子は書き方が雑なので、小さく書くと読みにくく、間違いが発生しやすいんです)
転記する手間が省け、朝の計算練習も取り組みやすい!
私の場合、計算問題も1ページ分を左にバーンと貼るだけの手抜きでしたが、メロさんはもっと細かく切って、丁寧に作られていました。
計算問題も一行ずつ切って貼り、空間を空けていらっしゃいます。少しでも取り組みやすいようにと、式をノートに転記する負担を減らされているんです。さらに、筆算も同じスペースに書くので、どの問題の筆算なのかわかならなくなるといいうことが防げます。
さすがメロさん!私もメロさんのようにもう少し丁寧に作っていくようにしたいです。
コピーした図形に書き込みさせる?させない?
演習ノートを作って取り組ませる際に、ひとつ気をつけたいのが図形問題。演習ノートを作るとコピーして貼り付けた図形に直接書き込ませることができて楽!と思いませんか。
私も最初はそう思って、書き込ませようと思っていたんですが、今のうちからあえてプリントされている図形に直接書き込みさせない、図形を書き写しさせることが大事なんだと聞いて、できるだけ図形も右の空白に書かせるようにしています。
低学年~中学年の段階ではそれほど難しい図形問題は出ないので、特に必要と感じないかもしれないですが、簡単に解けない問題が出る高学年になった時のことを考えて、綺麗に図形を書いて解く習慣をつけさせる方が良いとのこと。
まず、ひとつの解法を思いついてプリントされている図形に書き込むとしますよね。もし、それで上手くいかなった場合、次に思いついた解法を書き込むために、消しゴムをかけてまた次の解法を書き込んでみる…それを繰り返していくうちに、最初に書き込んだ解法を上手くいかなかったことを忘れてまた書いてしまい、無駄が発生する!!からだそうです。上手くいかなった解法を書き込んだ図形もすべて残しておいて、新しく考えた解法が重複していないか一目でわかるようにしておくのがいいそうです。
また、フリーハンドで書くことにこだわることも大事だそうです。入試で定規を使えない学校にも対応できるし、定規を省くことによって処理速度をあげることができることができるからだそうです。
※中学受験塾である浜学園や希学園の指導内容です。
とはいえ、うちの子はまだ小3なので、まだ楽しく解くのが大事な時期。やる気が低下してダラダラしている時は直接書き込んでも良しとしています。
図形を描く練習は次の本でも出来ます。
次の記事にも書いています。
高学年になる前に取り組んでおくとよいそうです。
方眼ノートがおすすめ
横の罫線だけの大学ノートの方が安価なので、大学ノートを使用されている方もいるようですが、「演習ノート」は方眼ノートが便利です。
算数では、先ほど書いたように図形をフリーハンドで描く際の目安になりますし、表や図も書きやすい。筆算もしやすいです。
国語だって、記述問題で時数指定がある場合、方眼ノートの方が数えやすいです。
比較的安価で、見た目も優しい雰囲気の方眼ノートを次の記事に書いています。
ご参考までに。
中学受験塾のテキスト対策として誕生したらしい
私が作っていたようなザクッとした演習ノート作りは、教育ママで有名な佐藤ママが最初に作り始めて広まったそうです。確か本か動画かどこかで言っていたと思うのですが…佐藤ママが当時通わせていた浜学園のテキストは、書き込みしにくいものだったから作ったとのこと。
メロさんも紹介されていたこの本に書いていたのかもしれません。たくさん情報を仕入れすぎてどの本や動画で言われていたのか忘れてしまいました。
塾のテキストというものは、どこのテキストも書き込みしにくいもの。だから、演習ノートを作るんだという感じだったと思います。
成績アップ・クラスアップのために
上位クラスの範囲もすべて
中学受験の塾テキストは、たいていどのクラスも同じものを使いますが、レベルによって授業で扱う範囲や宿題の範囲が違っています。下位クラスは宿題範囲も狭いのですが、上位クラスの宿題範囲と同じようにテキストすべての問題を解く子もいるそうです。そうすると、公開テストで上位クラスの問題が出ても対応できます。(復習テストも所属クラスで学習した範囲のみという塾もあれば、上位クラスの問題も含めて出るという塾もあります)
しかし、塾は下位クラスの子が上位クラスの問題に取り組むことを快く思っていない(塾によると思いますが)ようです。まずは、下位クラス範囲を完璧にして結果を出してくださいという方針。無理をさせて、勉強嫌いにさせたら元も子もないし、それも大事だと思います。また、下位クラスの子が上位クラスの問題に取り組んで質問にこられると答えるのが大変なのかもしれないですね。
だから、各ご家庭で保護者が演習ノートを作り、宿題の範囲外(上位クラスの問題)まで解かせているいるらしいです。同じテキスト代を払っているなら、そのテキスト全部を解かないともったいない。そんな心理もあるのかもしれませんが…。
塾のテキスト問題は何周もするのが当たり前?!
また、塾のテキスト問題を授業や宿題とは別に3周から5周もする子がいるそうです。びっくりですよね。5周って!そうすると完全に覚えてしまって、確実に次の復習テストで満点がとれます。
塾や所属コースによりますが、基本コースだとたいてい「公開テスト(たいてい月に1回される何が出題されるかわからない大きなテスト)+復習テスト(授業のたびに行われる前回の授業内容のミニテスト)」の出来具合によってクラス判定がされるので、確実に点が取れる復習テストを毎回頑張っておくことで上位クラス維持、クラスアップにつながりやすいそうです。
(復習テストを丸覚えして点をとるタイプは、解き方を覚えておらず、公開テストなどのテストでは点が取れないということに陥りやすいそうです。せっかく何度もするのですから、解き方を覚えることを意識させることが、実力アップのカギかもしれません。)
私が今回、冬期講習テキストの演習ノートを作ったのは、そういう話を聞いてうちの子ももう一度同じ内容を解く気になって欲しいなと思ったからです。
演習ノートを作って目先だけでもかえると取り組みやすいのかなと、試しに作ってみました。もともと市販の教材も基本的に1周しかしない子なので。漢検の過去問も同じものを何回もしないタイプなので、13回分あるものを購入しました。
しかし、うちの子は、演習ノート1周目を冬期講習3回目分で挫折しました。
はじめの2回分は物珍しさで取り組んでいましたが、完全に飽きてしまったようです。また、3回目が冬期講習の最終回なので、3回目の授業分をもう一度取り組んでもその分の復習テストを受けることができず(冬期講習に通っただけで通塾していません)、テストでいい点数をとって名前を黒板に書いてもらえることもないから(復習テストの上位者は黒板に名前を書いてもらえるそうです)、ということもあるかもしれません。
息子が冬期講習で通った塾は、授業で扱った問題を宿題でもう一度するようになっているので、同じ問題を【授業中・宿題】で2回したことになり、ある程度覚えていますし、まだ小3の内容で不要といえば不要なので引っ込ませました。忘れた頃にもう一度出してみるかもしれません。
【テスト直しノート・解き直しノート】の作り方
分析欄を作る
次は「直しノート」の話です。テストや日々の演習問題で間違った場合、どのように処理されているでしょうか。
私は普通に子どもに解説して、もう一度解かせて出来たら終わりという状態でした。
ところが、希学園はしっかりテスト直しノートを作るように指導されているようです。
※希学園は関西発祥の最難関校を目指す子が集まる中学受験専門塾です。
「直しノート」を一冊用意し、縦に線をひいてノートの右端に【分析欄】を作り、どうしてその問題が解けなかったのか、書き込むことが大事だそうです。
私は「テスト直しノート」と「日々の演習問題の解きなおしノート」を合体させた「解きなおしノート」を作り、分析欄なしにしました。いくつもノートを管理するのが大変ですし、欄がなくても分析を書き込めばいいじゃないか…と思ったからです。でも、うっかり「解きなおして終わり」にならないように欄はあった方がいいですよね。
ミスに対しても分析を書き込む
テストの間違い分析って、単純ミスで間違った場合だと不要だと思いませんか。
私もそう思っていたんですが…ミスに対しても自分で自己分析を書き込んでいる子の方が最終的には伸びるそうです。「数字の書き写し間違い!なんでこんなミスを!こんなんで自分どうするんや~」的な書き込みでいいそうです。(これは希学園情報ではありません)
単純なミスでも、「ミスだから仕方ないよね~」ではなく、【つまらないミスをしたことを自覚する、そのミスが何につながるか想像する、それを悔しく思い自分を鼓舞する】ために、ミスの分析を書き込むことも大事なのかもしれません。
それはテストの問題だけでなく、日々の演習問題でも!
ちなみに、我が家ではできていません~。うちの子は「仕方ないよね~」派で、「こんなつまらないミスで!悔しい!」という気持ちがないからミスを繰り返すのかもしれません。
【難問ノート】の作り方
ルーズリーフを使う場合
解き直しスペースを作る
テスト直しノートで解きなおしても解けなかった場合は、「難問ノート」を作るといいそうです。
希学園ではルーズリーフで作ることをすすめられているようです。
ルーズリーフの表側の上の方に解けなかったテスト問題を縮小コピー(テスト問題は大きすぎてノートにおさまらないため)して切り取ったものを貼ります。数問まとめてではなく、一問ずつ。問題の下の方はやり直しできるようにスペースをあけておきます。
そして、その裏側に解答・解説のコピーを貼り付けておきます。
問題を解くときに解答・解説が見えないようにするために裏に貼るんだと思います。
解けるようになったら破棄
ルーズリーフで「難問ノート」を作った後、1~3ヵ月くらいした後に再度チャレンジして、その時できれば破棄してOK。
できなければ、同じ作業を繰り替えす。この流れでいくそうです。
できれば破棄してもいいというのはスッキリしていいですが、できなければ同じ作業を繰り返すのか…と果てしない気分になりました。
ノートを使う場合
解き直しスペースなし
先ほど取り上げた有名な佐藤ママは「難問ノート」もノートで作る派です。解きなおしスペースもとっていらっしゃらなかった気がします。
ノートの見開き右側にテスト問題の縮小コピーをベターと貼り、その裏面に解答・解説の縮小コピーを貼ります。
(プリンターを買い替える際は、テスト用紙と同じA3サイズのプリンターがおすすめです。A4サイズの普通のプリンターだとコピーしにくいです。)
だから、見開き左側は前の問題の解答・解説。右側は新しい問題が貼られていることになります。
参考書的に使う
佐藤ママはどちらかというと、参考書的な使い方をすすめられていたように思います。
手持ち無沙汰な時や、テスト当日に持っていき、テスト直前に見て解き方を確認するという使い方を提案されていました。(記憶によるとです。違ったらすみません。)
もちろん、このノートを使って解きなおしもさせていらしゃいます。今は解けなくてもしばらくしてからこの難問ノートの問題を解かせると出来るようになっているから、心配しないでということも書かれていました。
私はこちらを採用して、試しに実際作ってみました。
私の場合、子どもが「解きなおしノート」で解けた問題もややこしそうな問題は、貼って作ってみました。
試行錯誤を重ね自分たちにとって≪ちょうどいいノート≫を
後から気付いたこと
「演習ノート」「テスト直しノート」「難問ノート」と3種類のノートの作り方を書きましたが、その通りにすることにこだわらず、お菓子のレシピをアレンジするように、ノート作りも自分たちにちょうどいいものにアレンジしていくと良いと思います。
私は「難問ノート」を作った後にやり直しを別のノートでさせるなら方眼ノートである必要はなかったと、気付きました。問題を貼ったページにやり直しをさせ、また間違うと、また作り直しが必要。それが面倒なので、私も佐藤ママと同じようにやり直しスペースは作らず、別のノートでやり直しさせるつもりです。だったら、一番安い無地の自由帳のようなものでも良かったなと思いました。
ただ貼り付けるだけの書き込まないノートなんだから、ドラえもんノートでもなんでもいいんです!
問題だけで見開きいっぱいになることも
大問の中に小問がいくつもあり、小問1~3はあっていても、最後の小問4だけ間違ったという場合は、小問1~3も含めて貼り、それも再度取り組ませる方がいいそうです。最後の小問の解法につながる問題が多いからだそうです。
だから、「難問ノート」にも大問をバーンと貼ることになります。となると、問題を解くスペースを作るどころか、いくら縮小しても1ページには収まりきらないこともあります。
そういう時は1ページ空けて、見開き左右どちらも問題を貼ることにしました。
実際に作ってみるといろんなことに気付きます。
途中で差し替えたくなる
私はけっこう適当に「難問ノート」に採用する問題を選んでいるので、一冊にどうみても簡単な問題と難しい問題が入り乱れている状態。作った後に見直して、う~んと思ってしまいました。
こういう時、ルーズリーフで作っていると抜いたり差し替えたりできますよね。
なので、将来的にはルーズリーフに切り替えるかもしれません。
裏に解説があると見にくいとの声が
作ってみると、子どもから「解説が裏側にあると見にくい。なんで左右にならべないの?」という声が上がってきました。
確かにいちいちめくって見るというのは見にくいです。参考書的に使うなら並べた方がいいのかもしれません。
しかし、すぐに答えが見えてしまうと、まず一度どう解くのか考えるということがなくなってしまいそうです。それにすぐに答えが見える状態だと、解き直しの時に困ります。そのため、とりあえず「解きなおしの時に困るから」と説明して納得してもらいました。
でも、よく考えるとルーズリーフで作って、解きなおしをするときは見開き右側をぐるりんと裏に回して片側だけ見ていく方式だと見えないですよね。
今後、左右に並べる方式に変更するかもしれません。
こんな風に、仕入れた情報をもとに子どもも親も試しにやってみて自分たちにちょうどいいを探す期間が必要なので、やっぱりなんでも早めに取り組んだ方がいい気がしました。
今回は、子どものために小学生の保護者が作るノート関係で、今の私が知る限りの情報を書いてみました。どなたかのお役に立てば幸いです。
※記憶をもとに書いていて、それぞれ情報元に確認したわけではありません。気になる方は各自でご確認をお願いいたします。間違っていることもあるかと思いますが、ご了承下さい。
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