今回は、公開テストで有名な塾に足を運んで感じたこと、学んだことを。
小学生向けのテキスト類
希学園の公開テストの話の続きです。
テスト中、保護者の控室として案内していただいた教室に教材や宿題プリントの見本が置いてありました。
テキストはパッと見た感じ比較的取り組みやすそうな雰囲気で、一般的な中学受験塾のものと似ていました。文字もそこそこ大きく、イラストも入っていました。
ある塾で見たテキストより、こちらの方が取り組みやすそうな印象を受けました。
一般的に、高校や大学受験もやっている塾より、中学受験専門の塾の方が何もかもが小さな子ども向きに作られている気がします。
小学生には小学生専門塾の方が安心かもしれないですね。
宿題プリントのチェック項目は参考になる!
特に印象に残ったのは宿題プリント。
プリント表紙に保護者からのコメント欄とチェック欄がありました。
チェック欄のチェック項目は次の通り。
【国語】
●宿題をはじめるときに、家の人に言われなくてもすぐにはじめました。
●時間を計って集中して問題をときました。
(各問題を解いたタイムを秒単位で書く欄があります)
●解いたあとにまた文章をよく読みました。
●漢字の練習をくり返ししました。
●ことわざ・慣用句・四字熟語をおぼえました。
●写し書きは、ていねいな字で集中して書きました。
【算数】
[日々の計算]
●毎日していない
●答え合わせ、間違い直しをしていない
●ていねいに取り組めていない
[オリジナルテキスト]
●ていねいに書いていない
●解き方(図、表など)や途中の計算を書いていない
●答え合わせ、間違い直しをしていない
国語と算数では書き方が違っていて面白いですね。教科担当の先生の考え方でしょうか。
家でも同じようなチェック欄を作って置いておくと、忘れがちな大事な項目を確認できていいですよね。とても参考になりました。
算数で時間を計るのはよくあることですが、国語で時間を計るようになっているのが意外でした。時間を計って記録することは、集中して読む習慣づけにつながるんでしょうね。
いずれもまだ学習に向かう姿勢が未熟な小学生にピッタリのチェック項目です。
保護者からのコメント欄があるのも、小学生の宿題という雰囲気ですね。
教育方針がわかる掲示物
人として成長できる指導内容
次の項目が書かれた張り紙がありました。
●挨拶を大切にしよう!
●きちんと言葉で伝えよう!
●整理整頓を大切にしよう!
それぞれの項目の下に具体的な説明文がありました。
他塾で「なぜそうなったのか」「なぜそうしたのか」を徹底的に自分の口で説明させるという話を聞いたことがあります(問い詰められているのと同じですよね。厳しすぎる話の内容でちょっと引いてしまいました。)が、この「きちんと言葉で伝えよう」に通じるものがあるなぁと思いました。
希学園は「無言であったり単語だけで済ます(小学生にありがちですよね)のではなく、必ず文章で答えよう」という穏やかなもので、保護者としては安心感がありました。
学習内容だけでなく、塾によって人間教育の方針も違うので、各ご家庭の教育方針と一致する塾がいいですね。
有名人の名言や論語がズラリ
他にも教室の後ろの方に(授業の邪魔にならないように後ろの方に貼ってあるんだと思います)は、一流企業の創業者である松下幸之助、スポーツ選手の野茂英雄などの有名人の名言がズラリと並んでいました。
論語もあり、【原文・書き下し文・解説】の順に塾にピッタリな言葉が書かれていました。
●学びて思わざれば…
教えてもらってばかりで自分の頭で考えようとしないでいると、きちんと理解することはできません。自分で考えるばかりで周りから学ぼうとしないでいると、間違いをただすことができないので危険です。
●賢を見ては斉しからんこと…
他人の好意を見て、見習うべきところは見習い、わが身に振り返って反省すべきところは反省してなおしてことが大切です。つまり、他人は自分をより高めてくれる大切な存在なのです。
最近は子ども向けのこういう本があるので、見せてあげてもいいと思います。
算数の宿題プリントの進め方6か条
小5・6年生向けの「算数の宿題プリントの進め方6か条」も掲示されていました。
①解き始める前に条件は図や表に必ず書こう。
②3分間手が動かなければ次の問題へ移ること
③こまめに丸をつけ、そして質問
④×をつけるのを恐れない
⑤テスト直しをしよう
⑥計算は毎日全力でしよう
それぞれの項目の下に説明文がありました。
分からない問題に出会うごとにノートを見たり質問をしたりしないで、効率よくプリントをすすめていき、こまめに丸をつけをして質問することが大事であることや、
ノートを見たり質問をしたりしてヒントを得て解いた問題は「×」であるという認識を持ち、間違った問題と同様に解き直しすることも書かれていました。
効率良く確実に学力を上げるには、こういう細かいところが意外と大事かもしれません。
入試直前心得六か条
「入試直前心得六か条」というものも貼ってありました。
●自分の志望校合格を強く信じよ
●入試までにすること決め、机のまわりの教材などを整理整頓せよ。
●得意・不得意に片寄らず、各教科まんべんなく取り組め。
●普段は入試のつもりで、入試は普段のつもりで
●体調管理(かぜ予防・けが防止・栄養・休養)に気をつけよ
●不安がめばえたら先生にすぐ相談せよ。
それぞれの塾でも似たような指導をされると思いますが、「不安がめばえたら先生に」というのが…中学受験塾らしいなと思いました。
周りの人や親ではなく「先生に」相談なんですね。
希学園は面倒見がいいと聞いたことがあるし、受験のプロだから、きっと前向きな言葉をかけてくれるんでしょう。
子どもより不安になって落ち着かないママたちより、よっぽどいいかもしれません。
通塾のメリットは精神的なよりどころとなることもある気がします。
有名な合格祈願ハチマキに書かれている教育理念
「克己」って?
学園長の立派なハチマキが額縁に入れて飾られていました。
希学園の学園カラーである青色のハチマキで真ん中に「克己」と書かれていました。
「克己」は、自分の欲望や邪念にうちかつことです。
希学園のスローガンです。受験を通じて、他人を蹴落とすのではなく「己に打ち克つ」ことの大切さを伝えていきます。それは子供たちに対して伝えていくためだけのものではなく、希学園の社員一人一人にとっても企業全体にとっても、企業の理念として常に胸を張って子供たちにその大切さを伝えていけるよう心がけた姿勢で一つ一つの業務にあたっていきたいと思います。
(学園長挨拶 | 希学園 ~関西~より引用)
よく考えたら、いい言葉ですよね。確かに、希学園では他塾の悪口を聞かなかったです。(塾によっては●●塾は…と批判されることがあります)
公開テスト解説動画にハチマキをした理事長が!
外部生が公開テストを受けると「希学園マイページ」(塾生とは異なるマイページ)の案内があり、そこで成績だけでなく公開テストの解説授業動画も見ることができます。
その算数の方の授業に、立派な「克己」と書かれたハチマキをした理事長が登場しました。応援団の団長さんのハチマキのように長いハチマキ。
子どもはそのハチマキに反応してテンションが上がりました。「わ~!すごい~」
国語の方は普通の先生の授業で、丁寧な解説に子どもも通常の反応でしたが、
ハチマキの先生の方は特に子どもの心をつかみ、いちいち先生の言葉に反応しながら全部視聴しました。面白いだけでなく、丁寧な口調に好感が持てました。
以前は、「克己」と書かれた長いハチマキを巻いて…というのに引き気味でしたが、なんとなく納得。単純な子どもをリードするのにピッタリの言葉と道具です!
希学園の卒園生はハチマキを思い出としてとっておく話を聞いたことがありますが、思い出の道具になりますね。
希学園を含め、あちこちの塾の公開テストを受けていろんなことを学ぶことができました。あと、行くとしたら一つ二つくらいでしょうか。
少し過去の記事を載せておきます。よろしければご覧ください。
長くなったので、テストのことと体験授業のことは別の記事にします!
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