今回は、子どもがピアノコンクールに向けて練習していた時に気付いたことについて。
電子ピアノはタッチが軽いは誤解
グランドピアノはタッチが軽い・音が大きいと感じる
「電子ピアノはタッチが軽いからダメ」だという話を聞いたことありませんか?
実はそんなことないんですよ。
以前、グランドピアノがあるレンタル練習室を利用した話を書きました。
息子は結局、計3回グランドピアノの練習室を利用しましたが、本人の感想しては「タッチが軽くてうまく弱い音がでない」「音が大きい」でした。
これは、前のピアノの発表会のリハーサルでも言っていたことです。
つまり、グランドピアノより重い鍵盤・小さい音で練習していたということになります。
電子ピアノは鍵盤の重さを自由に変えられる
普段の設定が重すぎたので軽く設定し直す
あまり知られていないようですが、電子ピアノは自由にキータッチを変えることができます。(電子ピアノの種類によります)
普段、使っている電子ピアノはタッチの重さを0から100段階にまで自由に変えられるので、普段は50に設定し、練習をしています。
しかし、レンタル練習室で使用したグランドピアノより鍵盤が重すぎるのが明白だったので、コンクール直前は設定し直して練習しました。
グランドピアノの軽さに近づける
以前、販売店で触ったグランドピアノ、レンタル練習室のグランドピアノとも普段の設定より軽く感じ、それに近いキータッチを簡単に探したら30でした。
近いと言っても、どちらかというと実際に感じたタッチよりも重めです。
あっちのレンタル練習室は28に近かったかな?販売店のものは25だったかな?と微妙で素人判断だし、中途半端な数値はややこしいので、すっきりと30!
グランドピアノによっても重いタッチのものがあり、どちらかというと軽いタッチのものより重いタッチのもので練習した方が良いと聞いたこともあるので少し重めにしました。
音量もグランドピアノに近づける
また音量も、以前30くらいのボリューム設定で充分だと聞いたので30にしたままでしたが、50に設定しなおし、グランドピアノ並みの大きな音に慣れるようにしました。
しかし、音量を上げすぎると、オンラインレッスンでは弾きながら先生の声を聴きとることが難しいので、コンクール後のレッスンは音量を下げています。
音色の選択も確認~アップライト・グランド
付け足しになりますが、音色も選べます。
ローランドの電子ピアノは基本的にグランドピアノを真似て作られていますが、アップライトピアノの音とグランドピアノの音が選べます。
今のところ常にグランドピアノに設定していますが、通っているピアノ教室がアップライトピアノなら、アップライトピアノの音色に設定したがいいでしょうね。(以前、息子が通っていたピアノ教室はアップライトピアノでした)
タッチが軽い電子ピアノも存在する
息子が「グランドピアノはタッチが軽い」という感想をピアノの先生に伝えてみましたが、先生は「グランドピアノはタッチが重い」という感想がかえってくると思っていたようで、意外そうでした。
以前、電子ピアノで普段練習している子がコンクールに出場した際、「鍵盤が重くて上手に弾けなかった」と言ってたからだそうです。
電子ピアノによってはタッチが変えられず軽いものもあるんだと思います。
また、タッチが変えられるものを持っていたとしても、ずっと軽いタッチのままだったのかもしれませんね。私たちが、ずっと重すぎるタッチのままだったように。
いろんな重さのタッチで練習を
「この電子ピアノは鍵盤の重さを変えられる」ということを伝えると、「いろんなタッチに慣れるように、いつも同じタッチにせず、軽くしたり重くしたり、いろんなタッチで練習して、どの重さのピアノがあたっても対応できるようにしてください。グランドピアノでも、軽いものと重いものがあります」と言われました。
(※ネット情報で正確なことはわかりませんが、一般的にグランドピアノよりも、アップライトの方が鍵盤が重いと感じるそうです。ピアノメーカーの種類や調律などいろんな関係で変わってくのかもしれませんが、通っているピアノ教室がアップライトを使用されている場合、重めのタッチを好まれる場合が多いようです。)
コンクールで使用するピアノと同じタッチに設定しておけばよかった!
先ほどの先生の話を聞いて、その後はタッチを50に戻したり30にしたり、また40にしてみたりといろんなタッチで練習をしました。でも、「基本的には重めにしておく方が軽いタッチのものも対応しやすい、軽いタッチに慣れて重いタッチのものを操るのは難しい」とおっしゃっていたので、30より軽くすることはありませんでした。
しかし、それなら最初から多少レンタル室料が高くても、受ける予定のコンクール会場で使われるグランドピアノと同じ種類のピアノの練習室をかりてタッチを覚え、そのタッチと同じ重さに設定して練習したよかったなと、後で気付きました。
本番でもやっぱり「鍵盤が軽くて思うように弾けなかった」と言ってたので。
使用したレンタル練習室のグランドピアノよりもさらに軽いタッチのピアノだったらしいんです。
もっとタッチ(鍵盤の重さ)を変えられる電子ピアノを活用した方がいいのでは?
会場のグランドピアノの鍵盤の重さに設定して練習できる
グランドピアノによっても、アップライトによっても鍵盤の重さが違いますよね。
毎回、発表会やコンクール会場にあるグランドピアノと同じ種類を購入して練習するのは不可能ですし、そのグランドピアノがあるレンタルスタジオを探して毎日長時間練習するのも費用がかかります。
発表会やコンクール会場となっているホールで練習できる場合があるとしても、自宅のように長時間連日練習できるわけではありません。
でも、これまで書いてきたように、電子ピアノは鍵盤の重さを自在に変えられます。
だったら、コンクールや発表会などの前だけ、使用する予定の会場のピアノのタッチに調整した電子ピアノを利用したらいいのにと思いませんか。
通っている教室のピアノと似たピアノにできる~音の響き・明るさも
グランドピアノ・アップライトピアノいずれにしても、通っているピアノ教室と同じ種類のピアノが購入できればいいですが、そういうわけにはいかない場合が多いですよね。途中でピアノ教室を移る場合もあります。
でも、電子ピアノだと、ある程度、音色もタッチも音量も、またもっと細かいところを言えば音の響きも明るさも設定を変えることができ、よりそのピアノに近づけることができます。
ピアノの種類が違うことからくる「自宅練習では上手くできたのに教室ではできない」ということが少しでも緩和されるので、電子ピアノも悪くないですよね。
※次の写真のような「ピアノ・デザイナー」機能があります。
電子ピアノでいろんなピアノのタッチを再現し練習を~どんなピアノも対応できるように
プロのピアニストはどんなタッチのピアノにも対応されます。「練習していたピアノのタッチと違うから上手く弾けなかった」なんてこと起こりませんよね。
では、なぜ対応できるのでしょうか?
ピアニストである息子の先生のお話では、最初に瞬時に感じて調整するそうです。鍵盤の重さだけでなく、ピアノによってはものすごく重すぎるペダルに当たったりして、びっくりすることがあるそうです。
そうやって驚きながらも、コンクールなどでたくさんの種類のピアノを弾いて経験を積むと、どんなピアノにも対応していけるようになるらしいです。
「いつも同じタッチにせず、軽くしたり重くしたり、いろんなタッチで練習して、どの重さのピアノがあたっても対応できるようにしてください」とおっしゃったのは、そういうことなんだと思います。
いろんなタッチに触れて練習すればするほど、どんなタッチでも対応できるようなるんだと思います。
高い目標を持ち、コンクールや発表会などの予定が年に何回もある方は、いろんなピアノを弾くことができますが、
うちの子のようにそうではなく、普通にピアノを習っているだけの場合、教室や自宅ピアノ以外のピアノに触れるのは年に1・2回程度です。
電子ピアノでいろんな重さに設定して、いろんなタッチに慣れるのもいいではないでしょうか。
もっと積極的に生ピアノと併用してみては?
これまでお話してきたように、電子ピアノってすごく便利です。
自在に似せたいピアノに近づけることができます。これは生ピアノにはできなことです。
生ピアノ(電気を使わないピアノ、グランドピアノ・アップライトピアノのこと)で音を作っていく作業が大事というのもわかりますし、生ピアノに勝るものはないという感覚もわかります。
所詮、電子ピアノは生ピアノの真似っこができるだけで偽物です。
でも、生ピアノだけでいいの?とも思います。
生ピアノだけでなく、電子ピアノに偏見を持たずにもっと積極的に便利な電子ピアノも活用していかれたらいいのに、と思います。
鍵盤のタッチは100段階で調整できる
ローランドの電子ピアノはキータッチが100段階で調整できることが次のサイトに書いています。
キータッチの画面は次のようなものになってます。
100段階あることがお分かりいただけると思います。
ローランドの公式ホームページはこちらです。
※簡単に他のメーカーの電子ピアノも何段階で変えられるのか調べてみました。
ヤマハのCLP-585/575/545/535の場合、
5段階でタッチを変えることができるようです。
ソフト2: 弱いタッチで大きい音を出すことができます。
ソフト1:ソフト2とミディアムの中間です。
ミディアム: 標準的なタッチです。
ハード1: ハード2とミディアムの中間です。
ハード2: 強いタッチで弾かないと大きい音が出にくい設定です。
固定: タッチによる強弱は付かず一定のボリュームが出ます。
(【CLP-585/575/545/535】鍵盤のタッチ感度を変更したい - ヤマハより引用)
カワイのCN22・CN28の場合、
3段階でタッチをかえることができるようです。
1:軽い
2:普通
3:重い
4:固定
各自お使いの電子ピアノをご確認ください!
※2021/1/15・2021/1/19追記・編集しています。
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