今回は、ピアノ教本のことと、子ども様子の話です。
『バーナム』『チェルニー30番へのステップエチュード』継続期
前の教室で使用していたもの
最初は幼稚園内のピアノ教室に通っていましたが、新型コロナウィルスの感染拡大をきっかけにやめ、途中からオンラインレッスンに慣れた先生に教えてもらうことになりました。
最初の頃は、今ある楽譜で良いとのことで、前の先生に習っていた教本『バーナム』『チェルニー30番へのステップエチュード』を使っていましたが、まだ教本を全部終えないうちに、中止となりました。
※それ以前の教本は次の記事に書いています。
『ブルグミュラー』期
年齢的に遅すぎる!
継続受講しているので、自分の生徒として本格的に教えてくださる気になったのか、
「まだブルグミュラーをしたことがないですよね?年齢的にもう遅すぎるから始めましょう。ブルグミュラーはみんなが通る道ですし、ブルグミュラーで表現力を磨いてコンクールに備えましょう」とおっしゃってくださり、ブルグミュラーに入ることになりました。
ピアニストの先生からすれば遅いのは当たり前なんですが…
先生の方針や経験年数によって違うと思いますが、一昔前と違って、今は小学校1、2年生でブルグミュラーは普通、もしくは遅いくらいなんだと思います。
ブルグミュラーコンクールの小学1, 2年生部門の課題曲は「ブルグミュラー25の練習曲 1-8番 」ですし、
発表会の代わりにコンクールに出たいという話をしていたので、ある程度コンクールに対応できるレベルにもっていけるようにとも考えて下さったんだと思います。
昔からある青い本のものを!『ハノン』も青い方を
次のような、子ども向けのものではなく、
青い普通のものが良いそうです。
一般的に使われているものでないと、一致しない部分があってややこしいからだそうです。
この時に、青のハノンも購入しました。
次の「こどもハノン」を持っていることを伝えましたが、
「もう『子どもの』がつく特別なものを使う年齢ではないから、青い普通のハノンを購入してください」とのことでした。
簡単に合格しない
ブルグミュラーはどの曲も子どもも気に入り、楽しくはじまりました。最初の方は順調に進んだのですが…
レッスンでの指導内容はとても多く、合格の基準が厳しい(昔の田舎のピアノ教室で習っていた私からすれば)ので、
いろいろと指導され続けると、子どもも落ち込み、だんだん真面目さがなくなってきました。
私の方も、先生の指導通りに練習をさせ、早く上達してもらうのが一番だと思い込み、毎日あれこれ言いすぎて、以前のようにたっぷり褒めて子供と一緒に心から楽しむことを忘れていました。つらい練習を乗り越えてこそ上達するという教育で育ってきたので、その感覚が残っていたというのもあると思います。
実際、厳しい指導をされ続ける方が伸びる子もたくさんいるでしょうが、やっぱりうちの子は、次の本のようにたくさん褒められて伸びるタイプなのかもしれません。
それを察して、先生の方も、
「勘違いしないでね。○○くんは、一般のピアノを習っている小学生よりは、すごく上手なんだよ?でも、先生が要求しているのは、もっと高いところにあるから。」
というような話をされたこともあります。
コロナが落ち着くまでコンクールに出ないと決めていたので、目標とする発表会もコンクールもなく刺激がない日々だったので、やる気が低下していたというのもあると思いますが、少し伸び悩んでいました。
最後の曲の前に今後の方針を確認
最後の曲(『貴婦人の乗馬』苦戦しました…)のレッスン時、先生は
「今後はどうしたい?ピアニストになりたい?音大に行きたい?幼稚園の先生のようにピアノを必要とする仕事につきたい?コンクールに出たい?目指すものによって指導はかわってくるから。楽しく趣味で好きな曲を弾くのがいいのなら、そういう指導もできる。実際にそういう生徒さんもいて、そいういうレッスンもしているから。」
という内容のお話をしてくださいました。しかし、子どもは無言のまま。
「お母様はどう望まれていますか?」
と聞かれ、なんて答えようと考えながら、とりあえず、
「これまではどれくらいのご指導を頂いているのでしょうか。」
と返してみると、
「コンクールに出るくらいの指導です。ピアニストや音大となるともっと厳しいことを言うことになります」
「でしたら、今と同じくらいのコンクールに出るくらいの指導です。せっかく先生にご指導いただく機会が得られているのですから、趣味で楽しく弾くだけのピアノはもったいない気がします。」
という話で終わりましたが…「子どもの本心はどうなんだろう?」思い、思い切って次の記事に書いたように、子どもに聴いてみました。
簡単に言うと、ピアニストのように弾けるようになりたいが、ピアノを仕事としたいわけではなく、コンクールにはいつか出たいというような内容だったので、私が先生にお願いした内容で問題ないということが分かり、ホッとしました。
一応、情報を共有しておいた方がいいかもしれないと思い、念のため、息子に許可を得てから、先生に息子の回答を伝えました。
『プレインベンション』『ギロック こどものためのアルバム』へ
持っている楽譜の確認
その次のレッスン時、ブルグミュラーが全部終了して次はどんな教本するかという話になりました。
「他にどんな楽譜を持っていますか?ソナチネはありますか?」
「ソナチネは持っていません。(見せながら)これだけしか持っていないので…これからドンドン購入していきたいと思います」
「ソナチネは今の技術ではちょっと難しいから、どうせ購入するなら、別の本にしましょう。」
『プレインベンション』は一曲が短く楽しいはず
「プレインベンションまだしたことなかったですよね?バッハインベンションに入る前に必要だから、いつかコンクールに出たいなら、プレインベンションをしよう。一曲が短いし、これならすぐに合格できて楽しいはずだから。」
以前ほどのやる気がなくなっていて、練習量が足りなくて上達しない息子に、先生は楽しく練習できる楽譜を選んでくださったみたいです。
もう一冊は雰囲気が違うもので楽しもう
「もう一冊、雰囲気が違うものも。このギロックを購入してください」
と、このギロックを購入することになりました。飽きないように、いろんなタイプのものを弾けるようにと考えて下さったみたいです。
実際に楽譜が届いて見てみると、『プレインベンション』と『ギロック こどものためのアルバム』は、1曲が短く、雰囲気が全然違います。しかも、ブルグミュラーより簡単に見えました。
気に入って「自分の好きなように楽しく弾く」に重きを置く
子どももそう思ったらしく、「どっちが好き?どっちから練習する?」と聞くと「どっちも好き!気に入った!」と、全身から楽しさをにじませ、ますます手を抜いて、自分が楽しむ方に重きを置くようになりました。
【楽譜に書いてある通りではなく、自分の好きなように弾きたい~】という感じ!
親のアドバイスにも耳を貸しません。
あまりにもひどいので、おもわず「それって、編曲?作曲?楽譜通りに弾きたくないなら、自分で新しく楽譜書いたら?」「自分のオリジナルはオリジナル、これはこれでちゃんと弾き分けたら?」と半分、揶揄する言い方をしてしまったこともありました。
子どもはやっぱり、楽譜通りに弾くとか、また作曲家がなぜこのように楽譜で指示を出してるのか読み解くとか、そんなこと、楽しくないですよね。
有名なピアニストの反田恭平さんだって、次のようなことをおっしゃっています。
その先生が“好きな曲を好きなように弾いてごらん”という先生だったので、どんどんピアノが好きになって。
(中略)
中学生になり桐朋の音楽教室に入った時には、「なぜこんなに基礎ができてないんだ」とすごく怒られました。
(中略)
高校に入っても怒られ続けて、3年間は絶対にコンクールも受けさせないし、課題曲以外は全部古典派をやりますと言われていました。毎日が絶望的でつまらなかったですね。
(中略)
でもその中学、高校の先生が古典派の大事さと、基礎がしっかりしていないとピアノは弾けないということをていねいに教えて下さったお陰で、高校3年生の時に日本音楽コンクールで優勝でき、今があります。
(【インタビュー】世界が認めるピアニスト反田恭平「僕は基本的に適当な人間ですが、ピアノの演奏だけは別」 | BARKSより引用)
子どもは「好きな曲を好きなように」が楽しいんです。
教えて頂いている先生は、親の補助が必須派なのですが、
次の記事に書いたように、自立を促すために突き放したら、子どもの中で反発心が生まれ、反抗されるとこちらもサポートが嫌になるの繰り返しで…しばらく補助がかなりできていなかったのもあって、
楽譜通りに弾かず変な癖がついてしまい、以前より短く楽なはずの楽譜なのに、またすぐに合格しない…という風になってしまいましたが、本人が自ら「基礎が必要だ」と気付くまでは、楽しくがいいのかもしれません。
ショパン国際ピアノコンクールに影響を受ける
そんな風に思い始めていた時、「ショパン国際ピアノコンクール」をYouTubeで視聴し、子どものやる気がアップしました。
ショパンの時代の作曲家たちをざっくり書いた漫画を読んで、楽しんでいます。
先生に「ショパンの曲も子供向けの曲があるから、いずれ弾けるようになるわよ」と言われて、嬉しそう。
それと共に「楽譜通りに弾く」意識は戻ってきたようです。
今後はどうなっていくかわかりませんが、今、課題としていただいている曲をマイペースで楽しみつつ、子どもの様子をよく観察していきたいと思います!
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