日能研の全国テストを受けると視聴できる特典動画がありました。
※テストを受けた時のことは↓こちらに書いています。
今回は、その特典動画の中の、教育対談「人気の大学付属校に聞く!」部分について書いてみます。
大学附属中高一貫校の「関西学院」と「同志社香里」の先生のお話の動画なのですが、この動画を視聴して心に響いたのが、当たり前のことですが10年教育だということ。受験勉強は中学受験の1回で済むんです。
受験勉強がない分、これからの時代に必要な学びができる。
特に偏差値とかトップ校とか、そういうものにこだわりがない方ほど、魅力的な言葉ではないでしょうか。
これからの時代に求められる力
これからの時代に求められる力はどのようなものか、それぞれの学校の先生がお話ししてくださっていました。
【関西学院】
コロナ禍において、個人最適化とリモート化がすすんだ。
⇒孤立化と人を物のように見てしまうようになるリスクをはらんでいる。
他者を人格として尊重する心を育むにはどうすればよいか。
⇒切磋琢磨することと協働体験をすることを通して人間性を育む環境を用意。
(大学生のお兄さんお姉さんが引率の手伝いをする合宿での体験など)
●人の傷みが分かる共感性
●困難に向き合う粘り強さ
●試行錯誤しつつ自学自習する心
この3つの力が求められる。
【同志社香里】
コロナで個別に学ぶことが多くなった。
⇒好きなことにはドンドン取り組めるが、イヤなことは遠ざけてしまう傾向に。
しかし、学校なら自然にイヤなことも、こなしていける。
体験的な学びが学校ならできる。
2020年には多岐にわたって業務の自動化がすすみ、
2025年にはAIが言語を理解し翻訳や二国間取引の自動化が進み、
2040年には人間の能力を超えると言われている。
人生100年時代、人生の転機が3回訪れるとも言われている。
AIが台頭する時代になり、次の3つの仕事に分類されるだろうと言われている。
①AIを動かす仕事
②AIに使われる仕事
③AIではできない仕事
語学はもちろん、AIに向き合うその時に必要な力は、
創造力・主体性・人間力。
特に人間力はAIを正しく使えるチカラとして大切。
探究的な学びとは
学校で実施している探究的な学びとは何か、それぞれ具体的に語られていました。
【関西学院】
自学自習する探究者とし、生徒が大学の図書館を使って調べ学習をする。
生徒がルーブリック評価を使って自分で評価する。個別カンファレンスを実施して教員がサポート。
※「ルーブリック評価」の意味ついては次のサイトをご参照ください。
グローバル教育 気になるキーワード VOL.5 ルーブリック | G-Edu
文芸コンクール(夏休みの課題)を実施。
全国の作文コンクールを自分で選び、応募させている。
毎年10名程度入賞。童話大賞をとり、作品を絵本化させた子もいる。
ITC(タブレット)を使って英書の多読、一年生で40冊読破。
3年生のグループ学習では、英文で多国籍企業にメールを送る。
ロボットコンテストに8年連続全国大会に出場。
関西学院の高等部は2019年から3年間、文科省のWWLC(ワールド・ワイド・ラーニング)の拠点校となった。全国で渋谷教育渋谷学園と立命館宇治の3校のみ。
WWLC | 関西学院高等部 Kwansei Gakuin Senior High School
高校生が将来、世界での活躍するために学ぶ方法論。
来年は国際会議を予定している。
テーマは「AI活用 for SDGs」
すでにインドネシアとスカイプで結び、AI活用について話し合っている。
【同志社香里】
●基礎、基本の学力を身につける。
●自分の得意なものをみつける。
●「なぜ」と疑問を持ったら即、調べる。
何のために学ぶのかを理解する
↓
主体的・対話的で深いまなび
↓
自ら「考え・判断・行動」する力
表現力が大事。国語の時間は教員加配。書いたものをその場ですぐに添削している。
英語でプレゼンテーション。
社会は海外旅行の企画もする。パンフレットを作って旅行の支援まで考える。
旅行業界の人に採点をしてもらう。
クイズ大会もあり、割り当てられた国をプレゼンテーションする。
理科も実験の時間を多くとる。
自分で課題を見つけてどうやったら課題を解決していくのかを大切にしている。
学校からのメッセージ
【関西学院】
学習の基礎である日本語の文字情報に親しんで欲しい。
読解力は必要。書かれてあることに真摯に向き合う態度、誠実にそこから意味を汲み取る姿勢が大事。
見えないものを想像して、感謝してほしい。
当たり前にあるもの、すべて誰か人間が考えて汗して用意したもの。
恵まれていることに気付かずに大人になるのは不幸。
【同志社香里】
今できることをできることから。
苦しさを乗り越えた先には…
人間力・確かな学力・学び続ける力を身につけて欲しい。
感想
基礎学力をしっかりと身につける受験を早々に終わらせ、中高大と発展的な学びができる環境にいられる子どもたちは幸せだなぁと感じました。
大学付属中高一貫校は、受験勉強をしないから学力が低下すると思われている方もいるようですが、受験系の学力だけがすべてではないですよね。
子どもがこんなに恵まれたよい環境で過ごせるのはいいですが、10年間も私立だと、学費がものすごくかかりますよね。
もし理系にすすむとなれば相当いろんな費用もかかるでしょうし(文系人間なのでよくわかりませんが、いろいろかかるらしいです)、できれば大学は国公立にと思いますが、受験って、運もあるし。
たまたま子どもの運がよくない時期が受験期に重なったらつらいですよね。
今回この動画を視聴して、不況が続いているのにも関わらず大学付属の中高一貫校の人気が高まっているのがよくわかりました。
ここにはあまり話題になっていませんでしたが、大学付属中高一貫校は、学校によっては、大学と連携して大学の設備をつかったり大学生の授業を受けたりすることもできるようです。一足先に大学の勉強ができるって、ものすごく恵まれた環境ですよね。
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