- 先生の経歴がすごかった
- ミスタッチに寛容
- 座る位置はピアノのどの鍵盤の前?
- 音楽用語がわからなくてもOK
- 音楽の歴史を大まかに知っておこう
- 強く弾くフォルテの弾き方の指導に力が入る
- 他の指導で印象に残っていること
先生の経歴がすごかった
想像していた「ピアニスト」と違った
小2の息子は幼稚園の年中の途中からピアノを習っています。ずっと幼稚園内のピアノ教室へ通っていましたが、コロナをきっかけに、オンラインレッスンで別の先生に習うことになりました。
次の記事に書いています。
新しい先生のプロフィール欄にピアニストと書いていたのですが、インターネットで先生を探している時に、他にもプロフィール欄にピアニストと書いている先生はいらっしゃったし、失礼な話ですが、自分でピアニストと言えばピアニストなんだろうくらいにしか思っていませんでした。
例えば初対面の人に「私はモデルです」と名乗られても、普通まさか自分の目の前にトップモデルがいるとは思いませんよね。通販の洋服のモデルかなぁくらいに思いませんか?
だから、気軽にお願いしたんです。
でも、何度もレッスンを受けているうちに、なんかすごいぞと思いはじめて、ふとお名前をネットで検索すると、有名な国際コンクールの経歴はもちろん、いろんな情報がバーと出てきて驚きました。
子どもが大好きなラン・ランさんのように、うちの子の年齢の頃には誰もが知る有名なオーケストラと演奏していたくらいの人でした。
子どものモチベーションアップになった
子どもにこのことを伝えると、「大好きなラン・ランと同じようなピアニスト」が心に響いたのか嬉しそう。(ラン・ランさんは世界中で有名なピアニストだから、ちょっと違いますが…)
「ラン・ランは英語でしか教えてくれないけれど、この先生は日本語だからわかりやすいし、良かったね!」
この一押しで、ご機嫌になり、やる気アップにつながりました。
ちゃんとしたピアニストに教えてもらえるのって、普通、特別な専門コースで幼少期から学んでいる子だけですよね。
うちの子はこれまで厳しい練習もしてこなかったのに、贅沢ですね。
子どもは自分の力不足を自覚する
でも、「ラン・ランさんのように弾けるようになるといいね」言うと、
「もう、ラン・ランには、なれないよ」と言い出して、びっくりしました。
《自分の年齢の頃にはラン・ランもピアノの先生も、もうオーケストラと共演していたりしていたのに、自分は…。》ということらしいです。
僕が世界中で一番上手!と思っているかのように、幼児さんの頃はあんなに得意げだったのに。
そこまで考えるようになったのに驚き、そう子どもが思うなら、楽しさを優先するのではなく、もっと小さい時から音楽の道も目指せるようなピアノレッスンをさせておけば良かったかな(それでも、ラン・ランさんにはなれませんが)と少し後悔しました。子育ては難しいですね。
ミスタッチに寛容
ピアニストでも厳しくない!
本物のピアニストって、厳しいイメージありませんか?
きちんと弾ける状態でレッスンを受けないと失礼だと思うのが普通ですよね。私も子どもの頃、厳しい先生に少しだけ習ったことがあるので、「譜読みが完璧な状態」でないとレッスンすらしてもらえない感覚があるのですが、そんなことなかったです。
前の先生は、癖がついてしまったある部分のミスタッチを「また間違っている!」と、しつこく指摘して、子どもが泣きそうになったことがありますが、
新しい先生は
「絶対に1音も間違えないで!とガチガチに弾くと機械的な弾き方になるから先生は好きじゃない。だから、ミスタッチはあまり気にしないけれど、できるだけ間違わないように気をつけよう」
「最初に譜読みを間違って練習すると、癖になって後から直すのに苦労するから、次から最初の譜読みを丁寧に」
「少し前に指がその鍵盤の上にあるか瞬時に見る癖をつけよう」
子どもの気持ちを優先し、建設的な指導をしてくれていて、嬉しいですよね。
座る位置はピアノのどの鍵盤の前?
「ド」「ミ」「ファ」どれ?
ピアノの前に座る位置って、「ド」の前だと指導されませんでしたか?
私が子どもの頃や前のピアノの先生には「ド」の前だと聞いたのですが、「ミとファの前」が弾きやすいそうです。
ネットで調べると、先生によって「ド」「ミ」「ファ」のうち、どの鍵盤の前に座るか意見がわかれているようでした。
特にピアノの先生に習っておらず、個人が趣味で弾くときは、「ド」「ミ」「ファ」のうち、どれでも自分で弾きやすい位置を探して、弾いてもいいんじゃないかなと思います。
音階の幅が広く端から端まで使う時は?
音階の幅が広く端から端まで使う曲の時、子どもだと腕を伸ばして弾くことになり、弾きにくいですよね。
我が家のピアノの椅子は横長の椅子なので、
特に意識することなく子どもは移動して弾いていたのですが、「基本的なことだけど、演奏中に移動することはないように」という指摘をいただきました。
普通は背もたれのある椅子だから移動できないですものね…。
椅子や補助ペダルの高さの指導も先生によって違う
椅子の高さや補助ペダルの高さも、
別の先生のオンラインレッスンをお試しで受けた時に、もっと下げるように言われたので下げていたのですが、もっと上げた方がいいという指摘がありました。
家庭での練習風景をピアノ教室では見ることがないので、こういうところがオンラインレッスンのよさでもあると思います。
もとの高さに戻って、しっくりきました。
子ども本人だけでなく、親の感覚と考えが、先生の感覚や考えと一致しているのが一番ですね。
ピアノを弾く姿勢や位置・椅子の高さについては次のサイトに写真付きで載っています。よろしればご参考にどうぞ。
⇒ヤマハ音楽教室・二葉楽器 自宅練習応援特設サイト | 二葉商事株式会社
音楽用語がわからなくてもOK
五度七の音?カレンツァ?
ある曲の時、「これは五度七の音だね」とサラッと言われて、何のことかわかりませんでした。次のレッスンの時に聞くと、「属七の和音」のことだと教えてくださって、「カレンツァってわかりますか?」
「わかりません!」
小学生の音楽辞典の範囲超えています!
「和声の範囲、音大で学ぶ範囲で、学校の音楽の授業には出てこないような内容なので、また次の曲の時にお話しましょう」
※カレンツァ(イタリア語)はカデンツ(ドイツ語)のことだと思います。
ソルフィージュは音大受験をするなら
「今までソルフィージュを受けてきましたか?」と続けて聞かれて、
「音大受験考えていますか?それなら絶対必要ですが」
考えていないことを伝えると、それなら特に必要ないとサラッと流してくれました。
ソルフィージュまでするとなると、今のピアノレッスンとは別にいろんなレッスン時間をとらないといけなくなり、倍くらい費用がかかるなぁと思っていたので内心ホッとしました。(同じ先生のレッスンメニューに「聴音」など細かくメニュー分けがあります。)
※別のピアノ教室の体験に行った時に、ソルフィージュが少し気になり、幼児向けのものを家庭で少し始めましたが、次の記事のシリーズ本をすすめ、それだけで終わっていました。
音楽の歴史を大まかに知っておこう
「メヌエット」って、どういう意味か知ってる?
前の先生にも習っていたある「メヌエット」のレッスンをお願いしたのですが、まず、一通り弾いたあとに、「『メヌエット』って、どういう意味か知ってる?」という先生の言葉にびっくり。そういえば、息子は知らなかった…。
「これでは優雅に踊れない。ワルツみたい」←おっしゃる通り!
メヌエット【(ドイツ)Menuett】 の解説
フランスに起こり17、8世紀ヨーロッパの宮廷で流行した典雅な舞踏および舞曲。三拍子で中庸の速度をもち、のちには器楽曲の楽章にも用いられた。ミニュエット。
((ドイツ)Menuett(メヌエット)の意味 - goo国語辞書より引用)
こういう歴史の流れがあって、その中でこの曲があるという理解をしてから弾こうという指導をいただきました。
それを聞いていた夫が(日曜に予約して家でレッスンしたので)あとからネット検索して、宮廷の舞踏動画や足洗音楽大学のサイトを見つけて子どもに見せてくれました。
「洗足オンラインスクール」は楽しく学べる!
足洗音楽大学のサイト「洗足オンラインスクール」はすごいです!
主に次のようなコンテンツがあります。
音楽理論・楽典
楽典の解説をご覧いただけます。解説で学んだことをオンライン試験で確実に身につけましょう。ポップス系の解説もあります。
ソルフェージュ
聴音、譜読みの練習、リズム練習、など多彩なソフトで、ソルフェージュ力の向上をお手伝いします。音楽史
世界史と音楽史を比較できる年表。演奏映像つきの音楽史など、多角的視点で音楽史を学べる教材がそろっています。研究室
本学教授・講師によるオンライン講座です。クラシック音楽を中心にわかりやすく解説します。和声の祭典
和声学の課題の答案を自動採点し、不適切な部分を指摘してくれる学修支援システムです。
(洗足オンラインスクール・オブ・ミュージックより引用)
どれも楽しく凝ったものになっていて、「音楽史」の部分もすごい!
年表はもちろん、
クラシックの作曲家の人生をアドベンチャーゲーム形式で体験できるコーナーまであります!
時間がかかりそうなので、年表のみでこのコーナーはまだ子どもに見せていません!
それにしても、ここまで無料で楽しく音楽関係を学習できるサイトって、なかなかないんじゃないでしょうか。
「音楽史」以外も、時間がある時にタブレットを使ってこのサイトで遊ばせようと思っています。
タブレットで、ずいぶんといろんな遊び学習ができます。
さっと、過去にタブレットで遊び学習をした記事を探しただけでこんなに。
タブレットの使い過ぎになりそうです。
だから、子どもの学習のメインとなる通信教育は、今流行りのタブレット学習ではなく、紙の方の講座にしていています。
強く弾くフォルテの弾き方の指導に力が入る
息子の弾き方で一番気になる部分だからだと思いますが、強く弾く部分の指導を熱心にしてくださっています。
力任せに弾く癖がついている
前の先生の時に、フォルテ(強く)ピアノ(弱く)の区別をつけて弾くことを習ってはいましたが、具体的にどう強く弾くのか指導がなく、「どう強く弾いたらいいですか?」「子どもが力任せに弾いていて、ピアノが壊れるんじゃないかと思うんですが」と積極的に質問していたんですが(先生からすれば、うっとおしかったでしょうね。すみません…)、「どうって…強く弾くだけです。大丈夫ですよ。」で終わっていました。
そのため、力を入れて弾く癖がついていました。
首・肩・手首の力を抜く指導
手首の力を抜く指導はよくネット上でありますね。
ですが、それだけでなく、ひじや肩、首の力を抜くことまで指導していただきました。頑張って弾こうとすると、グッと首に力が入ってしまっているらしいです。
首まで力抜く発想がなかったので驚きました。
グランドピアノで弾くと音が割れたり、弦が傷むことを実演
電子ピアノで練習をしているので、
それほど差がでないですが、
「その弾き方だと、コンクールや発表会でグランドピアノを弾くことになった時、音が割れて汚い音になる。音が響く弾き方をしよう。」
「電子ピアノじゃない弦のピアノだと、弦が傷むよ。弾き方真似すると、先生のピアノ(グランドピアノ)が傷むからあまり真似できないけど、こんな風になっているよ」
実際に弾いて教えてくださいます。
正しい弾き方もしてくれるのでよくわかるのですが、タブレットを通して聴いても、グランドピアノは全然違いますね。前のピアノ教室のアップライトピアノはどこかおかしくなっていたのかな、とまで思ってしまいます。
それから、子どもは「弦のピアノ」というのに興味を持ち出したようで、グランドピアノに興味津々。
いろんな表現・実演
《指で鍵盤をつかむように素早く動かす》と強い音が出ることをも手の部分をアップにして教えてくださいました。
「体全体で背中から音を出すように」とも聞きました。
「頭のてっぺんから音を出すイメージで歌う」などはよく聞きますよね。きっと、あれと同じようなものですよね。
他にもたくさんありました!書ききれません。
他の指導で印象に残っていること
ペダルに頼りすぎない
前の先生はペダルを使わせない先生だったのですが、新しいこの先生は使うことに積極的。
※補助ペダルを使っています。
ペダルの使い方は特に問題ないようですが、ペダルに気をとられて手の方がおろそかになりがちで、
「音が伸びるので、つい、ペダルがある曲はペダルに任せて指をおろそかにしがちだけれど、しっかりその音の長さ分だけ指を置いておくこと。」
と指摘してくださいました。
特に、うちの子は最後の部分、最後まで音を出しきる前に「これでいい?」と顔をタブレットの方へ向けてしまいます。
ウキウキ気分の時ほど「最後まで集中して」弾くことができません。
いきなり弾きはじめない
いつも「ハイ、せーの」で、弾きはじめさせていたんですが、
「まず、頭の中にレッスンで習ったことを思い出して、どう自分が弾きたいかイメージして、身体で音楽を感じて弾くことが大事。いきなり『せーの』で弾き始めないで、曲の最後の部分を頭の中で流してから入るとスムーズに始められる。」
とのご指導をいただき、すみません、私、勝手に変な指導してました…と反省しました。
お母さんも一緒に
前の先生は「もう大きいんだから、時々見てやるだけでいい」とおっしゃっていたので、そんなつもりでいたのですが、
「普段の練習は、お父さんかお母さんがついていますか?」
「まだ小2で一人で練習は難しいので、毎回お母さんも一緒に」とのご指導をバシッといただきました。(しっかりした小2さんだと大丈夫でしょうが、うちの子は特に幼いからだと思います)
「レッスン動画見て練習しておいて~」ではダメだったらしいです。
自分で招いた結果ですが、自分の子育ての負担が増えた気がしてドーンとした気分になりました。
タブレットを持って、足や手、身体全体の様子を撮影する作業があるから、
レッスンには同席しないといけないのですが、練習もベッタリする必要があったんですね。
【親が先生から学び、子に教える】…小さいうちはそんな構造のようです。
どうせならと、
私が子どもの頃の習っていた範囲をずいぶんと超え、子どもの方が良く弾けるようになてから遠ざかっていましたが、
最近、子どもが先生に習っている曲の楽譜を少しずつ、コツコツと練習しています。
練習を始めると、子どもが先生の気分になって得意げに教えに来るので、「もう、集中させてよ!」となる時があります。
今回は新しいピアノの先生から学んだことを書きました。
いろいろ書いて思ったのですが、
やっぱり子どもと先生の相性だけでなく、親と先生の相性や考え方が一致していることが大事ですね。そして、そんな先生に巡り合えた私たち親子はとてもラッキーです!
みなさんも、もし習い事の先生を探すなら、少し範囲を広げて探してみてください。良い先生と出会えますように。
長々と長文、お付き合いくださり、ありがとうございました!
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